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ヘアダメージには“物差し”がないのがいけない

ひとたび検索しようものなら最後、「〇〇すると髪によくない」系の話し、よく目にしませんか?

お客様からそういった話を聞きますし、ぜひ遠慮なく聞いてもらいたいのですが

  • 比較対象がおかしい
  • 程度の問題が抜け落ちてる

と感じます

世間でもネットでも、まことしやかに言われてる髪に関する情報には、たびたび違和感をもちます

前提条件がないから、どんなケースで、どんな人が受け取るべき情報なのかが曖昧なのだと思います

ヘアダメージが数値化される時代が来てほしい、なんてずっと思っています

今回(もそうですが)、教科書的な話ではありません

私が日々現場で感じることとしてご覧ください

ヘアダメージへの恐怖を煽るよりも、スポーツ選手の怪我のごとく 上手くお付き合いしていこうよ!というお話です

3000字程度の文章のお伝えになりますが、ひとつよろしくお願いします

目次

一例

ドライヤーで髪を乾かすという行為はわりと重要だと思っているのですが

ドライヤーの熱で髪が傷む度合いよりも、髪が半乾き状態で寝る方が良くないのでは?と思います(どのような距離感で、どのくらい集中して熱を当ててるかによります)

水分でふやけて柔らかくなってる状態に、上半身の重さが乗っかって、寝具とゴリゴリこすり合わされるのですから、半端じゃない摩擦の力が加わっているはずです

キューティクルにとってかなり酷な状況だと思いませんか!?

とは言いつつも、完璧なヘアケアをしてる人なんて皆さんが想像するより少ないです

実際は、となりの芝生が青く見えているだけだと、お客さまの実情を聞くたびに感じます

ヘアダメージなるもの

比較対象がないからこそ、たとえば「1」傷むのと、「30」傷むのを、同じレベルで捉えてしまっている印象です

葉っぱ一枚だけに注目して、森全体でどうするべきかスルーしている感じです(意識する順番を逆にされると効率良く感じると思います)

また、程度の問題とは、先ほどお伝えしたドライヤーで例えると、

「どう使えば熱によるダメージが増加するのか」という点が無いままに、髪を温風で完全に乾かすことが「悪」のようにとらえてるフシがありませんか!?(乾かさない方が楽だし、、、)

冷風を使った方がキューティクルが~ などは、多くの人が使いどころ・効果的な使い方を勘違いしていますし

ともあれ、家でやるヘアケア的な事柄よりも、美容室で薬剤を使った施術の方がはるかに髪への負担が大きいです、比べるまでもなくというレベルで

カラーやパーマ、縮毛矯正をした直後は、お客さま側にはヘアダメージが見えないようにマスキングされている状態です

と同時にへダメージがジワジワ増加する “スイッチが押された” ということです

しばらく経ってから、髪の状態の悪化を感じるのは、「自分の手入れがよくないから」と勘違いされがちですが、致し方のないことなのです

だからこそ「ヘアダメージ全般」において、髪は “消耗品” として認識して、どこで勝負をかけるか、その後は負荷のかかった髪をどのように切っていくかを相談してからスタートすると、大きな後悔が減るのではないでしょうか

種類分けとして私はこのようなイメージをもっています

負荷の種類度合いイメージ
薬剤系10~100
熱系(=薬剤+熱)30~100
生活習慣系0.1~10
セルフカラー30~80

↓↓↓

<薬剤系・熱系>

主に美容室での施術(カラーや縮毛矯正など、ただし日常使いのヘアアイロンは熱系に含まれます)

<生活習慣系>

主は摩擦による負荷

<セルフカラー>

見落とされがちですが、ダメージムラがきつく美容室でもリカバリーが厳しです。諸刃の剣であるというのは認識しておきましょう

実際はこれらのゴチャ混ぜ、混合状態が “あなたの髪の現在地” であると捉えています

髪とへアダメージと、どう向き合うべきか?

一度負ったへダメージは、まるで “戸籍” かのように髪の毛に刻まれており、ヘアカットで切り落とさされるまではずっと残り続けるものです

しかしご安心ください?

どんなに髪が綺麗に見える人でも、美容室でひとたびシャンプーすれば、ちゃーんと髪がギシギシです

髪の見た目の綺麗さと、ヘアダメージの大きさはイコールではありません

とにかく!他人の見た目に騙されないで、ご自身の髪にだけ向き合っていきましょう

一長一短

私は好きな言葉なので、説明の際によく使います

“どこまでの短所を受け入れるかを決めて” 、その代わりに相応の長所の部分をとる、それが後悔しない選択の秘訣だと思います

①:薬剤を使った髪への変化を抑える(ダメージを小さく小さく)、その代わり見た目の変化の幅も小さくなる

②:見た目の変化の幅をとると、代わりにヘアダメージは増加は受け入れざるを得ない(その髪を切るまでは)

③:上記の間を取る

上記②においては、とくに若年層の方はこのトレードを許容する傾向があります

また、世代が変わっても、髪が短いほどに(総面積が少ないため)、へアダメージ許容度が高くなることもあります

他に

③を選んでるつもりで、ダメージは抑えたいけど変化はガッツリ欲しい、という希望が多いです

短期目線なら何とかなっても、長期的にはきちんとデメリットになって跳ね返ってきます

どの期間において支障があるのか・ないのか、確認しても損はないと思います、本当に

最終的にはその方のパーソナリティによってどう選択されるか変わりますが、もろもろ知ったうえで選択しましょう

だからこそ「薬剤系」と「ヘアカット」の変化、その両方を上手く組み合わせていけるとよいですね

逆にいうと

好きなだけ薬剤系の変化をつけて、毎日ヘアアイロンでセットして、レビューの良さそうな商品を次々と試す、みたいなこと続けていると、髪の状態が上向くことはないでしょう

あれもこれも全部で満点取りたい!みたいなのは現実問題として難しいので、オススメなのは「一長一短」という考え方を頭の片隅に入れて、流行の施術と距離を置くべきか、やってみるべきか判断されると良いと思います

その際は必ずセットで

  • どのくらいの期間もつのか
  • どの頻度で継続しないといけないのか
  • やめる人はなぜやめるのか
  • やめいてく過程はどんな感じか

こんな情報がポイントになると思います

自分事です、受け身にならずじっくりと「美容師に」確認するのが吉です

価値観

ご自身のライフスタイル、ヘアダメージの許容度、これらは同じ人でも年代ごとに価値観は変わるものです

方向性がハッキリしていると、「やらなくてよいこと」をバッサリ省けるかもしれません

アレ付けて、次はコレ付けて~って、効果的なのか不明なものに時間とコストをたくさん投入して、疲れている人もいるのではないでしょうか?

肌感としてですが、謎のレビューとかSNS情報を頼りに、とにかく我流で探して、突き進んでいくスタイルの人が多い印象です(そしてそれを繰り返す)

コストについても、「かけるところ・かけないところ」の判断が、聞いてて正直モッタイナイなと感じます、費用対効果を考えると、、、

そもそも “まったく条件の違う人” のレビューは参考になりようがないのです、ネットの情報がどれだけ正しく見えても、それでもなお担当美容師を「上手く」活用したほうが良いと思います

└(世代による価値観、髪の長さ、薬剤履歴、薬剤頻度、髪質、髪の強度、髪を扱う意欲度など)

さいごに

あなたが髪のお手入れにどんなにベストを尽くしても、しかるべき時にギシギシしてくるはずです

どの程度まではOKだと感じるのかを担当美容師と相談して、ヘアダメージをコントロールしていければ、髪ばかりに気をつかわなくて済むようになります

ヘアダメージは過度に恐れることなく、上手く付き合っていく隣人だと思って、いまいちど向き合ってみてはいかがでしょうか?

気になる方はお気軽にご相談くださいね、それではまた!

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