髪を扱うことの正解なんて学校では習わないし、ネットには様々な情報もあります
だからこそ、ヘアケアってどこが着地点なんでしょうね?
本当にいろんな切り口から語れる内容なのですが、、、
今回は、ヘアケアってそこまでやる意味あるの? ということについて掘り下げてお伝えします
現場で日々感じることを赤裸々にまとめているので、三部作の最終章として少しボリュームが増えました
内容的に前章と被ってしまう点もあり4600字ほどになりましたが、違う角度からの説明になっておりますので、多角的に捉えてもらえればより理解が深まるかと思います
動画全盛の時代に長い文章となりますが、情報収集するには時間効率が良いので、あなたの労力をどこに割くべきなのか参考になれば嬉しいです
ヘアケアとは
まず、「ヘアケア」の定義が曖昧なので、私なりに考えてみました
この認識が異なっていると、以降の内容がぼやけてしまうので、先にハッキリさせておきますね
ヘアケア:髪を扱いやすい状態にするための作業
よくヘアケアで勘違いされてると感じる点は、<髪のダメージがなかったことになる(=治って再生する)><髪質が変わる>と思われてるところです
残念ですが、今のところ髪が “根本的” に改善する「技術」も「商品」も存在しません
でも、だからといってドライ過ぎるのも「綺麗でいたい願望」に水を差すし、まったくテンションが上がらないので、“良くなった雰囲気”を大事にしよう、というところは好きです
もし万が一、開発されるとすれば、医療分野になるのでしょうかね??
さて、このような前提で話を進めたいと思います
では育毛は?
ここも混同しやすいポイントですよね
育毛は、頭皮よりも地下、つまり体内の状態を良くして、可能な範囲で丈夫な髪を呼び戻す行為だと考えています
睡眠・食事・運動・ストレスを減らす、などで体の機能が正常になる→ 自律神経が機能する・血流が良くなる→ 結果的に頭の部分からは痩せ細ってない髪が生えてくる
育毛とは、大きな意味では「体を健全に保つことの延長にあるもの」のように思えます
頭の凝りをほぐしたり、育毛を促すためにも「頭皮マッサージ」を習慣化して、血行不良になるのを防ぎたいですね
髪を使いこなすサイクル
このようなサイクルで髪を使ってると思っています(やる・やらないは置いておいて)
- 発毛(育毛)
- いまできる髪型にする
- ヘアケア・スタイリング
上記②の「いまできる髪にする」では髪に変化が発生します
| 変化の種類 | 原因 |
|---|---|
| 薬剤による髪の劣化 | カラーやパーマ、縮毛矯正(=薬剤+熱) |
| 熱や摩擦による髪の劣化 | ブローやヘアアイロンの熱加工 + タオルや輪ゴム、就寝時などの摩擦 |
そこで「ヘアケア」で髪を扱いやすくし、「スタイリング」で綺麗に見せるという役割分担で考えています
ヘアケアだけで髪の仕上がりが全て決まるとは思っていません、大げさに言えばスタイリングの方が重要だと思っています
なのでヘアケアは、スタイリングへの橋渡し的な作業(通過点)という考えがしっくりきます
目的に対して
- 正しい施術をセレクトしているか
- 状況にあった商品(や道具)を使っているか
- 目的に沿った髪のスタイリングはできているか
完璧じゃなくてもいいんです
なにをどう選んでも「一長一短」は必ずあるので、どこまで労力をかけるべきかの線引きが大事です
“髪質” で勝手に綺麗に見えてしまう人と比較してもしょうがないんです(丁寧なことなんて全然してないそうですから)
それでは続いて
ヘアケアには興味あるけど スタイリングなんて、、、という方もおられるとは思いますが、順番に説明していきますね
髪が扱いやすいとは
髪が扱いやすい状態にする、とは言うものの、そもそも扱いづらいと感じていなければ、なんとなく世間に流されて頑張らなくてもよいと思います
人それぞれ感覚が違って当然ですし、短い髪型の人ほど「髪の面積」が小さいので、ちょっとした傷みなら許容度は高いでしょう
髪が扱いやすいとは、シンプルにいうと「指通りの良い髪の状態」だと考えています
言いかえると、指通りが悪い=バサバサする・スタイリングがしづらい(上手く形が整えられない)=見てもらいたいように見せられない
なので指通りが良くなるものを付けましょう
「適切」な「流さないトリートメント」を
▶シリコン系 もしくは シリコンフリー商品で、髪を一時的にコーティングしたりして、 “綺麗にラッピングされた状態” を目指すということです
指通りを良くするわけですが、最終的にどのような髪に見せたい(見られたい)かで、「どのレベルのサラサラさ」が必要なのか違います
美容室でオススメを確認すると良いのではないでしょうか?
しかし、いくら指通りが良くなっても、「髪のシルエット」も「髪質」も変わるわけではありません
なので見栄えを良くするための「スタイリング」がセットで大事ですよって伝えています
― 余談 ―
お風呂場のトリートメントよりも “流さない方” を強調しているのは、前者は確かに「みずみずしさ」を感じさせてくれるのですが、髪質や髪のダメージ度合いによっては効果が物足りないのです
(シャンプーと併せてベタベタになりやすい商品もありますし)
その点、流さない方なら、流さない事で適切な状態になるよう設計されてるから、効果がハッキリわかりやすいかと思います
(ただし、きっちり洗い落とせてない日が続くと、ベタベタ髪になることもあるのでご用心)
両方合わせてちょうど良ければ、それに越したことはありませんが、片方だけでも合っていればOKみたいな場合もあります
スタイリングとは
ドライヤーをかけて髪を乾かすのは「ヘアケア」であり、「スタイリング(序章)」です
さらにブローなどするようであれば、それも「スタイリング(パート1)」です
ドライヤー作業ですし、両者は延長にあってつながっていますが、残念ながら夜どれだけ頑張っても、朝起きたら崩れてるものなので
- 夜あらかたやって、朝は簡易的に済ませる
- 夜は簡易的で、朝はしっかり直す
- 夜は簡易的で、朝もちょっと手直しくらい
- 夜も朝も頑張る
などなど状況によってどのくらいやるべきか、、、割り切って考えるのも有りだと思います
で、ドライヤーで整えた形に “質感” をくっつけるのが「整髪料」の役割です
その整髪料を付けるのが「スタイリング(パート2)」です
頭を洗って、乾かして、最後に整髪料を付ける、というシンプルな流れで髪が出来上がるのが一番楽だと思います(ブロー・アイロンなしで)
個人的にはそれで済むように技術を組み立てるのが好みです
※朝から頭を完全に濡らすのは大変なので、妥協点があるのは致し方ないです
流さないトリートメントはセット力こそありませんが、サラサラさを追加するサイレント整髪料です
昨今では、ツヤのでるオイルやバームも一般的になりましたね
(反対にムース状の商品は以前よりも減ってきています)
このように、目的の見栄えに向かうために「ヘアケア」と「スタイリング」の両輪が大事です
高級ドライヤーの罠
さまざまな付加機能がついて、しっとり乾くとかあるかもしれませんが、質感の話しだけなら、髪に付けるもの付ければ、それで充分代わりになってくれます
温度が高すぎないとかも大事ですが、そもそも完全ドライせずに半乾き状態で終わるようでは、高級なポテンシャルは発揮しきれてない気がします(けっこうな自然乾燥したあとに使うと場合も)
個人的には、どんなドライヤーでも「乾かし方(意識の仕方)」が大事だと思っています
その一部として、とにかく完全乾燥を目指してくださいと伝えています
(疲れている時にそこまで神経質にやらなくてもよいが、「綺麗に見せたい時」には意識しましょう)
また、大事な点ですが、いまや日本は湿度の高い時期が長いです(汗も多くかきますし)
どれだけパーフェクトに髪を作ってても、6~9月の期間は、一日通して髪の綺麗さを維持するのは困難でしょう
職場に着くころには頑張ったのが台無しになってる経験はみなさんしてるのではないでしょうか
ヘアケアを頑張ったとて、自分の髪質以上にはなりませんし、湿度というのは外的な最大の敵です
ほどほどに力を抜いて、暑い時期用のプランBや プランCの髪を考えておくのも大事だと思います
髪が綺麗って???
「あの人は髪が綺麗」ってよく聞きますが、それってつまり
ある程度まっすぐで、ツヤツヤ サラサラしてる髪、っていうことですよね
その髪が綺麗の最上級ならば、だいたいの方には、しっかりめブローか、かるくヘアアイロンを通すかして熱による整形作業が必要です、ヘアケアだけでは足りないのです
たしかに髪質でそう見えやすい人もいますが、すごい多いわけではありません
- 髪の長さ
- クセ毛の度合い
- 年齢に応じた髪の強度の変化
- 薬剤による損傷度
これらが違うのに画一的な『サラツヤ髪こそが綺麗』と考えるなら、なおさらヘアケアよりもスタイリング方法のほうが決定打になります
素材が、目的に対して近いのか遠いのかによって、そこにかかる労力は人それぞれです
シャンプーやトリートメント、ドライヤーなどの「商品や道具(ツール)」ばかりに目を向けている方が多くて、正直、モッタイナイないなと思っています。。。
また他に、「髪が綺麗」も良いと思うのですが
- “髪型”が良い
- 全身のトータルバランスが良い
- キャラクターが良い
など “いろんな良さ” に視野を広げてみると、よりご自身らしさが伝わりやすいのではないでしょうか
社会に許される範囲でもっといろんな「似合ってる」があっても良いと思うので、必要に応じて担当美容師をもっと活用してみてくださいね
ヘアケアよ
以上のことから
「髪が傷んでない」
「髪が扱いやすい」
「髪が綺麗」
「良い髪型」
似てるようで、それぞれ違うんじゃないかなと考えています
つまり目的によって、やるべきこと、意識することが違うということです
ちょっとした言葉の違いかもしれませんが、たとえば担当美容師に目指してる方向性を間違われてしまうことがあるかもしれません
頭の片隅に入れておいても損はないと思いますし、自分のやりたいことがクリアになりやすいと思います
世間のヘアケアへの期待とは、髪がマイナスの状態からプラスに生まれ変わるイメージだったかもしれませんが、実際は、トリートメント類での一時的なコーティングにより “良くなった” と錯覚する状態です(それが行き過ぎるとベタベタ髪になります=髪が乾きづらい状態に)
なので私は、栄養ドリンクみたいな作用だな~と思っています
根本的な傷みは改善せず、髪質が変わることもありません
しかし髪に付着した成分のおかげで、その日は指通りが良くなるので、つい髪が良くなってる(健康になった)と勘違いしてしまいます
どれだけサラッとツルっとしても、それは一時的な増強なので、髪の余力を過信しすぎないようにしましょうね
目的の髪にたどり着くとは、総合戦です
- 適切な施術(美容師)
- 適切な扱い(あなた)
美容師に適切なサポートをしてもらい、「ご自身でほどほどの労力で済ませる」のが、大多数の人の QOL(クオリティ オブ ライフ)にとって良い塩梅なのでは?と思っています
独自のヘアケアや、素材の異なる他人のレビューから正解を探すより、結果的には、美容師を活用した方がスムーズで最終的なコスパも良いことが多いです
いろんな方の話を聞いての正直な感想です
長いお付き合いできるお客さまが増えるのが美容師にとって一番の目標ですから、二人三脚のパートナーだと思っています
さて「ヘアケアの幻」いかがでしたでしょうか?
( “幻のヘアケア方法” ではなくて残念な方もいらしたかもしれませんが)
モノゴトを分解して考えると、自分には必要性の低いパートもあるかと思います
今回はヘアケアでもそんな側面が見受けられるのではと思いツラツラと書いてみました
それではまた!
